骨盤のゆがみは下腹ポッコリの原因?効果的な骨盤エクササイズを紹介

ダイエットによって体重は減っているにもかかわらず、下腹部のポッコリがなかなか解消されないと悩んでいる方も多いです。

しかし、その原因は脂肪の蓄積ではなく、骨盤のゆがみにある可能性があります。

そこで、本記事を参考に、骨盤のゆがみが下腹部のポッコリにどのように影響しているかを理解すると良いでしょう。

また、本記事では、骨盤のゆがみを解消するために効果的な骨盤エクササイズについて紹介します。

骨盤エクササイズは、骨盤周りの固まった筋肉をほぐし、骨盤を動かしやすくすることを目的とし、骨盤のバランスを整えることができます。

本記事を参考にして、骨盤のゆがみと下腹部のポッコリについて理解を深め、健康的で引き締まったお腹周りを手に入れましょう。

下腹ポッコリの原因は骨盤のゆがみ?

体重は減っているのに、下腹部だけがポッコリとしてしまうことに悩んでいる方は多いでしょう。

一般的には、下腹ポッコリはお腹周りの脂肪が原因だと思われがちですが、実は骨盤に原因がある可能性があります。

以下に、その3つの原因についてご紹介します。

原因その1:骨盤のゆがみによる内臓の下がり

原因その2:骨盤からの筋肉(インナーマッスル)の衰え

原因その3:骨盤の歪みによる代謝低下

では、なぜ骨盤のゆがみが下腹部のポッコリにつながるのでしょうか?

それぞれの原因について詳しく解説します。

原因1:骨盤のゆがみによる内臓の下がり

骨盤は、内臓や生殖器を守る受け皿のような働きをしているため、内臓の位置を正常に保つためには、骨盤が重要な役割を果たします。

したがって、骨盤が何らかの原因でゆがむと、内臓が下に沈んでしまい、下腹部がポッコリと膨らんでしまうことがあります。

原因2:骨盤からの筋肉(インナーマッスル)の衰え

骨盤底筋群と呼ばれる筋肉群は、骨盤と共に内臓の支え役を担っています。

骨盤のゆがみが生じると、骨盤底筋群の機能も低下し、筋肉(インナーマッスル)が衰えてしまうでしょう。

インナーマッスルが衰えると、内臓の支持が不十分になり、下腹部がポッコリと出ることがあります。

原因3:骨盤のゆがみによる代謝低下

骨盤のゆがみは、背骨や股関節にも影響を与え、姿勢のゆがみを引き起こし、不適切な姿勢は血流やリンパの流れを妨げ、老廃物の排出を阻害します。

その結果、代謝が低下し、体は脂肪を蓄積しやすくなるでしょう。

また、むくみも生じ、下半身(脚やお尻)の太りを引き起こす原因にもなります。

骨盤のゆがみとは

下腹ポッコリの原因として、骨盤のゆがみが考えられます。

普段の姿勢や日常の生活習慣によって、骨盤のゆがみが生じると言われています。

例えば、長時間の座り仕事や姿勢の悪さ、運動不足などが原因となり、骨盤が前傾または後傾することがあるでしょう。

そして、骨盤のゆがみが下腹部のポッコリを引き起こす原因となることがあります。

骨盤のゆがみのタイプ(骨盤前傾と骨盤後傾)

骨盤は前後左右にゆがみや捻りが生じることがあります。

そのため、骨盤のゆがみ方によってお腹の出っ張りやたるみの度合いも変わっくるでしょう。

特に、前傾や後傾のように前後に骨盤が歪むと、お腹への影響がより強く現れることがあります。

腰が反りお尻が後ろに突き出された状態を、「骨盤前傾」といいます。

反対に腰が丸まった状態を、「骨盤後傾」といいます。

どちらで歪んだ場合も、お腹はポッコリしてきますが、お腹の出る形が変わります。

どのように骨盤が歪んでいるのかで対処の仕方も変わるので、現在の状態を知っておく事はとても大事です。

今回は骨盤の歪みの仕組みと、セルフチェック方法について解説します。

骨盤が前傾した場合のポッコリお腹

骨盤が前傾すると、どのようなタイプのポッコリお腹になるのでしょうか?

お腹の上部が突き出したような形のポッコリお腹となります。

このタイプのお腹は、骨盤を後傾させることで見た目を改善することができます。

骨盤が後傾した場合のポッコリお腹

骨盤が後傾すると、どのようなタイプのポッコリお腹になるのでしょうか?

それは、お腹がたるんだような、ポッコリお腹となります。

後傾タイプのお腹を改善するには、骨盤を前傾させるように矯正し、さらに軽い腹筋体操を行うことが効果的です。

骨盤の前傾と後傾に共通していること

骨盤が前傾しすぎたり後傾しすぎたりすると、どちらの場合もポッコリお腹の原因になります。

良い骨盤の位置とは、前傾でも後傾でもなく、また右や左に傾いているわけでもありません。

体の動きに合わせて前後に傾くことができる柔軟な骨盤位置が適切です。

しかし、骨盤のゆがみが固定化されると、ポッコリお腹の悪化につながるでしょう。

そのため、ポッコリお腹が気になる方は、骨盤体操を行って骨盤が固まらないように対処する必要があります。

前傾?後傾?骨盤の状態をセルフチェック

まずは自分の骨盤の状態をチェックしてみましょう。

(1)壁に背を向けて立つ

(2)後頭部、背中、お尻が壁につくようにする(かかとは5センチほどのスペースをあける)

(3)腰と壁の間に手を差し込む

ここで、腰のあたりに手の1枚分くらいのスペースがあれば、骨盤は自然な状態です。

両手を重ねても余裕がある場合は、前傾していると言えます。

一方、指先しか入らないような場合は、後傾している可能性があります。

ただし、骨盤のゆがみは前後左右だけでなく、捻りが生じている場合もあります。

複雑なゆがみが絡んでいる場合は、専門家に相談することをおすすめします。

骨盤のゆがみを整えるエクササイズ

骨盤のゆがみを整えるには、前傾と後傾によってアプローチ方法は異なりますが、考え方は同じです。

まず、ゆがみを生じさせている縮んでいる筋肉を伸ばすためにストレッチを行い、一方で延びている筋肉を鍛えることが重要です。

骨盤前傾の場合、腸腰筋と背中を伸ばすストレッチを行い、ハムストリングと腹筋を鍛えましょう。

骨盤後傾の場合、ハムストリングやお尻、腹筋を伸ばすストレッチを行い、腸腰筋と背中を鍛えます。

片側をストレッチし、一方を鍛える方法が効果的ですが、まずはストレッチだけでもゆがみは改善されます。

さらに、骨盤が自由に動くようにするために、骨盤周りの筋肉をほぐしたり体操を行ったりすることも良いでしょう。

本記事では、骨盤の前傾と後傾において、伸ばすべき筋肉とストレッチの例、骨盤周りの運動について紹介します。

骨盤前傾に効くエクササイズ

前傾タイプの場合、重要なポイントは腸腰筋と背中の縮んだ状態をストレッチすることです。

骨盤が前傾している人は、腰から脚のつけ根に位置する腸腰筋が縮んで短くなってしまうでしょう。

そのため、この筋肉をよく伸ばすことが重要です。

また、反り腰の状態になっているため、背中や脇腹、腰に走る外腹斜筋などの筋肉も縮んでいます。

これらの筋肉もしっかりと伸ばすことも大切です。

ストレッチを習慣化することで、前傾姿勢の改善がより容易になるでしょう。

背中のストレッチ

【手順】10~15秒×3セット

(1)床に四つ這いになる

(2)両手を床に付けて前方に伸ばしていく(あごと胸を床に近づける)

(3)重心をお尻側に移動し、そのままキープ

(4)ゆっくりと元の(1)の姿勢に戻り、(1)~(5)を繰り返す

【注意点】

・ゆっくり呼吸をしながら行う

・あごと胸を床につかづけるように両手を前方に伸ばす

ヒップリフト

ストレッチを中心に紹介していますが、骨盤前傾に有効な筋トレの一つをご紹介します。

腰を水平方向に動かすことで、腰周りの筋肉や大臀筋にアプローチできるトレーニング方法です。

【手順】10~15秒3セット

(1)仰向けに寝て、膝を90度に立てる

(2)肩・腰・膝が一直線になるように、床から腰を持ち上げる

(3)お尻を締めるように意識し、姿勢をキープ

【注意点】

・足が地面から浮かないようにする

・お腹を反らせすぎない(肩・腰・膝が一直線になるように)

腸腰筋ストレッチ(片ひざ立ち)

片膝を立て、前方に体重をかけることで後ろ足の付け根に位置する腸腰筋の柔軟性を高める効果が期待できます。

膝に負担を感じる方は、マットや座布団の上でストレッチすることをおすすめします。

【手順】左右それぞれ10~15秒×3セット

(1)両膝をついて座る(つま先を後方に伸ばし、脚の王を床につける)

(2)片方の膝に両手をついて前方に動かしながら、反対の脚の付け根を伸ばしていく

(3)図のような姿勢でキープ

(4)ゆっくりと(1)の姿勢に戻り、反対の脚で行う

(5)左右それぞれ繰り返す

【ストレッチのポイント】

・背筋を伸ばし、正面を見ながら行う

・おへそを突き出すように前方に体重を乗せる

骨盤後傾に効くエクササイズ

後傾タイプの場合、腹部と裏ももを伸ばし、猫背や腰痛の改善にも取り組むことが重要です。

骨盤が後傾している方は、腹部の筋肉や裏もものハムストリングスが縮んでいることが多いため、これらの筋肉を伸ばすストレッチを取り入れましょう。

後傾タイプでは、肩甲骨が開いて猫背になっていることも多いので、猫背を改善するエクササイズも行うと良いでしょう。

お尻ストレッチ

お尻の筋肉を指すのはお尻の筋肉「大殿筋(だいでんきん)」です。

ストレッチを行う際には、大殿筋が伸びている感覚を意識しながら行うようにしましょう。

【手順】15~30秒×1~3セット

(1)椅子に座る

(2)右の足首を左脚の太ももに乗せる

(3)右側のおしりの筋肉が伸びるように「上半身を前に倒して」15〜30秒キープする

(4)左側のおしりも行い、左右セット数繰り返す

【注意点】

・股関節を軸にお腹を太ももに近づけるように上半身を前にたおす

・上半身を前にたおす角度を調整して痛気持ちいいを目安にストレッチを行う

・右側と左側で筋肉の柔軟性に差がある方は硬い方を重点的に行う

・NG 背すじが丸まらないように伸ばした状態で上半身を前にたおす

太ももの裏(ハムストリング)のストレッチ

骨盤後傾の方には、太ももの裏側(ハムストリング)を伸ばすストレッチが効果的です。

身体が硬い方も、図のようにタオルを使うと比較的簡単にハムストリングを伸ばせます。

【手順】右側5回、左側5回

(1)仰向けに膝を立てて寝る

(2)右足を天井の方へ伸ばす(膝は曲がっても大丈夫)

(3)タオルを足の裏に掛けてリラックス

(4)タオルを軽く持ちながら息を吸って吐いたら、タオルを握って引き寄せる

(5)5回くらい繰り返す

(6)左側も同様に行う

【注意点】

・足首は90度ぐらいに

・ももと腰が90度になるぐらいが理想的

・膝を曲げても大丈夫

お腹(腹直筋)のストレッチ

骨盤後傾の肩は、腹部の筋肉が縮まっている可能性があるため、お腹(特に腹直筋)を伸ばすストレッチもおススメです。

【手順】10~15秒×3セット

(1)床にうつ伏せになる

(2)両手で体を持ち上げるようにしながら、上体をゆっくりと引き起こす

【注意点】

・腹部前面の伸びを意識

・骨盤を浮かさないようにする

・腰痛持ちの方は無理をしないように


骨盤の後傾の方は、猫背にもなりやすいので、猫背を改善できるストレッチもあわせて行うと要でしょう。

猫背を解消するためには、肩甲骨周りの筋肉を柔らかくするストレッチも有効です。

本サイトでは、肩肩甲骨周りが硬くなる影響、肩甲骨ストレッチを解説した記事もあります。

肩甲骨ストレッチに興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

骨盤まわりの運動(前傾と後傾どちらにも有効)

キャット&ドッグ

猫のポーズと犬のポーズを繰り返すことで、骨盤の前傾と後傾を交互に行うため、骨盤の動きをスムーズにします。

また、体幹部のトレーニングとしての効果もあります。

【手順】

(1)四つ這い位になり、手は肩幅より少し開く

(2)手で床を押すように、背中を丸くしていく(キャットのポーズ)

(3)肩甲骨を内側に寄せながら、背中を反らしていく(ドッグのポーズ)

【注意点】

・おへそを覗き込むようにしてください)

・肘曲がらないようにする

・腰の痛みがある方は、無理をしないように

・腰痛だけでなく、肩や肘、手などの痛みがある方も注意が必要

ヒップウォーク

骨盤を動かしながら歩くヒップウォークで、骨盤まわりの動きを滑らかにします。

【手順】前に10歩、後ろに10歩を3セット

(1)脚を伸ばして座る

(2)お尻を床から浮かせないように右足、左足の順に前に出す

(3)10歩進んだら、手前に引きながら10歩戻って最初の位置に

(4)セット数繰り返す

【注意点】

・背筋を伸ばして正面を見る

骨盤の横エクササイズ

バランスボールの上に座り、腰を横に動かすエクササイズです。

この運動は、腰方形筋などの内側の筋肉を鍛えることができ、腰痛の改善などの効果も期待できます。

バランスボールがない場合は、立った姿勢でひざを緩めて行っても構いません。

【手順】10往復3セット

(1)バランスボールの上に座って膝は90度程度に曲げる

(2)背筋を伸ばして腰に手をあてる

(3)腰だけを左右に動かすイメージで行う

【注意点】

・最初はできる範囲で動かして、徐々に大きく動かすようにする

・腰痛持ちの方は痛みが出た場合は無理をして行わないように

骨盤の前後エクササイズ

バランスボールの上に座り、腰を前後に動かすエクササイズです。

「骨盤の横エクササイズ」と一緒に行うと効果的です。

骨盤の前傾と後傾の動きを繰り返すため、お腹のポッコリを解消したい方に最適なエクササイズです。

【手順】10往復3セット

(1)バランスボールの上に座って膝は90度程度に曲げる

(2)背筋を伸ばして両手を腰にあてる

(3)腰だけを前後に動かすイメージで行う

【注意点】

・最初は小さく、慣れてきたら大きく動かすようにする

・腰を前に出した時に痛みが出ることが多いので、痛みが出るようなら無理はしない


骨盤周りを整えた上でお腹周りの筋トレをすると、よりお腹の引き締めに効果的です。

本サイトでは、下腹ポッコリ解消のための、お腹周りの筋トレについてまとめた記事もあります。

気になる方は、ぜひチェックしてみてください。

骨盤のゆがみを整えて下腹ダイエットに挑戦しよう【まとめ】

体重が減ってもお腹が気になることはあります。

その原因は脂肪の蓄積ではなく、骨盤のゆがみが原因となる可能性があるでしょう。

痩せているのにポッコリお腹が目立つ方にとって、骨盤の位置を整えることは最も手っ取り早い解決策です。

まずは、自身の骨盤のゆがみ具合を知ることが重要です。

本記事では、骨盤のゆがみが下腹ポッコリに与える影響を説明し、セルフチェックの方法、タイプに合わせた効果的な骨盤エクササイズを紹介しました。

骨盤エクササイズを取り入れて、骨盤のゆがみを改善し、下腹ポッコリを解消しましょう。

そして、継続的にエクササイズを続けることとともに、普段の姿勢を意識することも大事です。

もし最近お腹が気になってきた方は、参考にしてみてください。