ダイエットの食事で気をつけることは?食材の選び方や食べ方のコツを徹底解説

ダイエット中の食事は、食べる量と何を食べるかが大事です。ダイエットの食事改善に取り組もうとしている方の中には、次のような悩みを持つ方もいるでしょう。

  • 炭水化物を控えてもなかなか痩せない
  • 仕事のストレスでつい間食をしてしまう
  • カロリー計算は難しくて、ダイエットする気にならない

本記事では、おさえておきたいダイエットの基本、食品の選び方、食べ方、効果を高めるポイントを詳しく解説します。健康的に痩せるための食べ方や習慣を身につけ、理想的な体型を目指しましょう。

ダイエット中の食事と運動の基本

痩せるためには食事改善と適度な運動が不可欠です。食事に関する知識を中心に、5つのダイエットの基本を紹介します。

  1. 1日の摂取カロリーの目標を決める
  2. 1食あたりの摂取カロリーの目安を知る
  3. 1日のトータルで目標カロリー以内におさえる
  4. 血糖値の急激な上昇をおさえる
  5. 運動で消費カロリーを増やす

ダイエットの基本を詳しく見ていきましょう。

基本その1:1日の摂取カロリーの目標を決める

ダイエットで痩せるには、1日の摂取カロリー目標の設定が重要です。理論的には摂取カロリーよりも消費カロリーが多くなれば体重を減らせます。しかし、自分の体格や活動量に応じて目標カロリーが変わってくるので、複雑になりがちです。

カロリー計算が難しくて面倒という方は、ざっくりとした目安で大丈夫です。例えば、農林水産省の実践食育ナビによると、活動量の少ない成人女性では1400~2000kcal、男性では2000~2400kcalが一般的な目安になります。以下の中間値を基準に、体格や活動量、目標に応じて調整しましょう。

1日に必要なエネルギー量と摂取の目安

活動量が少なめ活動量が普通以上
成人女性1,400~2,000kcal(中間値1,700kcal)2,000~2,400kcal(中間値2,200kcal)
成人男性2,000~2,400kcal(中間値2,200kcal)2,400~3,000kcal(中間値2,700kcal)

参考:農林水産省「一日に必要なエネルギー量と摂取の目安」を加工して作成https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/zissen_navi/balance/required.html

基本その2:1食あたりの摂取カロリーの目安を知る

1日のカロリー目標が決まったら、1食ごとのカロリーを設定するとカロリーの目安もわかります。ダイエット中に間食をまったくとらないとストレスになって反動が来る可能性もあります。

活動量の少ない女性の場合、1食500kcal前後に抑えるのが理想です。また、間食は200kcal以内にすると無理なく続けられます。

活動量の少ない男性も同様に、1食600~700kcalを目安にするとバランスが取りやすいです。

さらに毎食均等ではなく、ライフスタイルにあわせて調整すると良いでしょう

具体的なカロリー計算には、食品パッケージの表示やスマホアプリを活用すると手軽です。カロリー表の詳細については、参考リンクをご確認ください。

出典:料理のカロリー表(巻町民の健康づくり推進協議会

基本その3:血糖値の急激な上昇をおさえる

カロリー調整以外に、血糖値の急激な上昇を防ぐこともダイエットには重要です。血糖値の急激な上昇は脂肪の蓄積を促進するからです。

血糖値の急上昇を抑えるためには、食事の順序が重要です。野菜やタンパク質を先に食べることで、血糖値の急上昇を防ぎ、脂肪の蓄積を抑えられます。低GI食品の選び方については後述します。

基本その4:運動で消費カロリーを増やす

カロリーを制限すれば食事だけで痩せることも可能ですが、適度な運動を取り入れるとダイエット効果を高められます

脂肪を燃やすなら有酸素運動、身体を引き締めるなら筋トレがおすすめです。週に2~3回の運動習慣を作ることで、ダイエットが長続きしやすくなります。

ウォーキングや軽いジョギング、自宅でできる筋トレなど無理のない範囲でできる運動から始めると良いでしょう。家で運動が続かない方は、ジムに通うなど優先して予定を組むことも大切です。

ダイエット中の食事における食べ物の選び方

日々の食事で何を選ぶかが、ダイエットの成果を大きく左右します。食事の選び方について、次の4つのコツを紹介します。

  1. 糖質と脂質を控える(極端な制限はNG)
  2. タンパク質を多めに摂る
  3. 低カロリーで満足できる食品を選ぶ
  4. 同じカロリーでも低GI値の食品を選ぶ

それぞれの食品の選び方について詳しく解説します。

選び方その1:糖質と脂質を控える(極端な制限はNG)

体重を減らすための食事は、糖質と脂質を控えるといった食事改善が重要です。

具体的には、脂の多い肉は控え、糖質が少ない野菜や脂肪が少ない魚、鶏肉を積極的に取り入れることが大切です。さらに、白米よりも玄米を選ぶことで、糖質をおさえながらも満腹感を得やすくなります。また、脂っこい揚げ物よりも、蒸し料理や焼き料理を選ぶことで、脂質の摂取をコントロールできます。

ただし、糖質や脂質を完全にカットすると、体に必要なエネルギーや栄養が不足するので、極端になり過ぎないようにしましょう。

選び方その2:タンパク質を多めに摂る

健康的な食事でダイエットするには、タンパク質を意識的に摂ることも必要です。適度な筋トレをしてタンパク質を摂取することで筋肉量を維持し、基礎代謝を高めることでダイエットの効果を高められます。基礎代謝が上がると、運動していない時でもカロリーを消費しやすくなるため、体重が減りやすくなります。

鶏むね肉や魚、大豆製品、卵などの高タンパク・低脂肪な食品を積極的に選びましょう。プロテインバーやサプリメントを補助的に使うのも良い方法です。また、間食にもタンパク質が含まれた食品を選ぶことで、空腹感を防ぎ、無理なくダイエットを続けられます。

選び方その3:低カロリーで満足できる食品を選ぶ

ダイエット中の食事でも満腹感を得つつ、カロリーをおさえる食品を選ぶことは重要です。

痩せるための食事としては、野菜や果物、豆類、全粒穀物などから食物繊維を多く摂取すると良いでしょう。食物繊維は低カロリーでありながら、体に必要な栄養素を摂取できるため、安心して食べられます。

野菜スープ、おでんなどは低カロリーでありながら、食べ応えがあり、満足感を得やすい食品です。これらの食事に取り入れることで、少ないカロリーでも満腹感を得られ、食べ過ぎを防ぎやすくなります

選び方その4:同じカロリーでも低GI値の食品を選ぶ

同じカロリーであっても、GI値(グリセミックインデックス)の低い食品を選ぶことで、血糖値の急上昇を防ぎ、脂肪の蓄積をおさえられます

例えば、白米や白パンよりも、玄米や全粒粉のパンを選ぶと、消化が緩やかで血糖値が安定しやすくなります。間食には、ナッツやフルーツなどの低GI食品を選び、栄養価を保ちながら、空腹感をおさえることが可能です。

低GI食品はダイエットだけでなく、健康維持にも効果的ですので、賢く選ぶことで、効率的に体重を管理できます

ダイエット中の食事で取り入れたい食べ方

日常の食べ方に少し工夫を加えることで、無理なくダイエットを進めることができます。次の4つのコツを意識して、健康的にダイエットを進めていきましょう。

  1. 朝昼晩3食を抜かない
  2. 食べる順番を意識する
  3. 夜遅い時間の食事は控える
  4. よく噛んで食べる
  5. チートデイを作る

痩せるために意識した方が良い食べ方のコツについて詳しく解説します。

食べ方その1:朝昼晩3食を抜かず、1日のカロリーを調整する

ダイエット中は朝昼晩の3食を欠かさず摂ることが大切です。食事を抜くと次の食事で過食しやすくなり、血糖値が急上昇して脂肪が蓄積されやすくなります。特に朝食を抜くとエネルギー不足となり、体が脂肪を溜め込みやすくなります。

一方で、1日の摂取カロリーが目標を超えないよう調整することも重要です。たとえば、昼食を食べ過ぎた場合は、夕食や間食でカロリーを抑える工夫をしましょう。カロリー計算にはスマホアプリなどを活用し、無理なく続けられる方法で管理するのが効果的です。

3食をバランスよく摂りながら、1日のカロリーを目標内に抑えることで、血糖値の安定や過食防止に繋がり、無理なく健康的なダイエットを進められます。

食べ方その2:食べる順番を意識する

食べる順番を工夫することで、血糖値の急上昇を防ぎ、効率的にダイエットを進められるでしょう

野菜を最初に食べると、食物繊維の働きで満腹感が得られ、その後に食べる炭水化物や脂質の摂取量が自然と減少します。また、野菜が血糖値の急激な上昇を抑制し、インスリンの分泌をコントロールする効果も期待できます。

具体的には、まずサラダや煮物などの野菜を摂り、その後に肉や魚、最後にご飯やパスタなどの主食を食べると良いでしょう

食べ方その3:夜遅い時間の食事は控える

夜遅くの食事は、脂肪の蓄積を促進しやすいため、特に21時以降の食事は控えるようにしましょう

体内の脂肪を蓄積する働きを持つBMAL1というタンパク質は、夜に多く分泌されるため、遅い時間に食事を摂るとエネルギーが脂肪に変わりやすくなります。

もし夜遅くにどうしてもお腹が空いた場合は、軽い間食で空腹を満たし、脂肪の蓄積を防ぐ工夫が必要です。夕食はできるだけ早めに摂り、翌朝まで身体を休ませることが理想的です。

食べ方その4:よく噛んで食べる

よく噛んで食べることは、ダイエットにおいて有効な方法です。食べ物をよく噛むことで、脳内で「神経ヒスタミン」という物質が分泌され、満腹中枢が刺激されます。少ない食事量でも満腹感が得られ、結果として食べ過ぎを防ぎやすくなるでしょう。

さらに、よく噛むことで消費カロリーを増やす効果も期待できます。食事をした後に代謝が上がるため、噛む回数が多いほどカロリー消費が促進されるからです。

具体的には、食事中はゆっくりと噛むことを意識し、30回以上噛むことを目指すと良いでしょう

食べ方その5:チートデイを作る

ダイエットを続けるためには、時々好きなものを食べる「チートデイ」を設けることも大切です。

ダイエット中に好きな食べ物を一切断つことはストレスのもとになるので適度に取り入れることが重要です。例えば、週に1度程度、自分へのご褒美を楽しむことで、無理なく続けられるダイエットになります。

ダイエットは食事を楽しみながら続けましょう。

ダイエットの効果を高めるポイント

ダイエットの効果を高めるには、食生活だけでなく、運動や生活習慣の改善も欠かせません。次に、ダイエットをさらに効果的にするための5つのポイントを紹介します。

  1. 体重と体脂肪率を測定する
  2. 筋トレで身体を引き締める
  3. 有酸素運動で脂肪を燃やす
  4. 十分な睡眠時間を確保する
  5. 健康的な食事と運動を習慣化する

それぞれのポイントを詳しく解説します。

ポイントその1:筋トレで身体を引き締める

ダイエットの効果を高めるためには筋トレを取り入れることが重要です。

特に、脚や胸、背中、お腹の筋肉を意識的に鍛えることで、基礎代謝を高めることができます。自宅ではスクワットや腕立て伏せ、背筋などが有効です。負荷が足りない場合はダンベルも活用するのも有効です。ジムに通う場合は、レッグプレスやチェストプレス、プルダウンなどのマシンを利用するのも良いでしょう。

筋トレの目安としては、ダイエットの場合は15回~20回できる負荷で2~3セット行うと良いでしょう。しかし、筋肉量が足りない方は、ギリギリ10回できるくらいの負荷で筋肉量を増やすことも重要です。

筋トレは、適度に休めながら週2〜3回程度行うと良いでしょう。無理のない範囲で行い、継続することがダイエットにおいて重要です。

筋トレの重要性が気になる方は次の記事をチェックしてください。トレーナー自身が3ヶ月で10キロのダイエットに成功した実践をもとに、痩せるコツや筋トレの必要性をまとめています。

ポイントその2:有酸素運動で脂肪を燃やす

有酸素運動は、体脂肪を効率よく燃やすために有効です。ウォーキング、ジョギング、サイクリングなど、手軽に始められる有酸素運動を日常生活に取り入れることで、脂肪燃焼効果を高められます。

有酸素運動だけで痩せようとすると筋肉量が減少しやすく、体重が下げ止まりになることがあるので、注意が必要です。さらに、運動をやめた際にはリバウンドの可能性も高まります。短期的な減量と太りにくい体質作りの両面を叶えたい場合は、筋トレと有酸素運動を組み合わせることが重要です。

特に筋トレ後に有酸素運動を行うと、脂肪がエネルギーとして優先的に使われ、より高い効果を得られます。

ポイントその3:体重と体脂肪率を測定する

本気でダイエットで痩せたい方は、体重だけでなく体脂肪率も定期的に測定することが大切です。数字を追うことで食事に気をつける意識が継続しやすくなります。なるべく毎日同じ時間に同じ条件で測定すると良いでしょう。

また、体重が減っても、筋肉が減ってしまうと基礎代謝が低下し、痩せにくい体質になってしまう可能性があります。体脂肪率を測定することで、筋肉量を維持しながら健康的に痩せることができるため、長期的なダイエットの成功に繋がります。

筋トレを取り入れた健康的なダイエットでは、最初は筋肉量も増えるため、体重が落ちにくい可能性はあります。しかし、体重は変わらなくても体は引き締まって見え、長期的に体重が落ちやすくなるはずです。一喜一憂せずに長い目で見ることが大切です。

ポイントその4:十分な睡眠時間を確保する

十分な睡眠は、ダイエットにおいても重要です。睡眠不足は、食欲をコントロールするホルモンのバランスを崩し、食べ過ぎや間食を誘発する可能性があります。

質の良い睡眠を確保することで、成長ホルモンの分泌が促進され、筋肉の回復や脂肪分解が進みます。毎晩6〜8時間の睡眠を心がけ、ストレスを軽減しながらダイエットの効果を高めましょう。夜更かしや不規則な生活を避け、身体と心のリズムを整えることが大切です。

ポイントその5:健康的な食事と運動を習慣化する

ダイエットの成功には、短期間での成果を求めるのではなく、健康的な食生活と運動を習慣化することが大切です。

無理な食事制限や過剰な運動は続けにくく、リバウンドの原因にもなります。日常的にバランスの取れた食事と適度な運動を取り入れることで、長期的に体重を管理しやすくなり、ダイエット後も健康的な生活を維持できます。

無理なく続けられるプランを立て、少しずつ改善を取り入れて、継続的なダイエットを目指しましょう

運動や筋トレの習慣化については次の記事を参考にしてください。週2回を3ヶ月続けることが習慣化に大切であることや筋トレの適切な負荷や回数の設定の仕方も紹介しています。

ダイエットの食事のポイントをおさえて生活習慣を見直そう

ダイエットを成功させるためには、カロリー管理や食品選びだけでなく、食事のタイミングや運動習慣を見直すことが重要です。

短期間で急激な体重減少を目指すのではなく、長期的に健康的な身体を手に入れるために、無理のない範囲で食生活と運動を改善しましょう。特に同じカロリーでもGI値が低い食品を摂取することで、食べ過ぎや脂肪の蓄積を防ぐことにつながります。

本記事で紹介した食事法や運動のコツを実践し、健康的な身体を維持しながら理想の体型を目指しましょう。ダイエットを機に食生活自体を見直し、長期的にも太りにくい体質を作っていきましょう

編集後記

この記事を書いたトレーナー 山本豊

わずか3ヶ月で10キロの減量に成功!
取り組んだのは週2回の筋トレと食事の見直し。

長年ジムの仕事をしつつも、自身の食生活が乱れ、ここ数年体重も増加傾向。とあるボディビルダーに「食べ物が悪い」「お腹を引っ込めなさい」と言われたのがきっかけ。

週2回の筋トレの重要性を実感しつつも、やはり短期間で痩せるには食生活の改善は不可欠でした。脂質と糖質をおさえながらタンパク質を摂ることを一番気をつけました。白米を玄米にする、間食はミックスナッツ、朝はプロテインに置き換え、などなど。3食はきっちりとりつつ、カロリーをおさえながらも美味しく楽しくて食べることを意識しました。

結果も嬉しいですが、健康的な生活習慣が身についたのが何より大きいです。
当ブログで紹介した内容は、目新しい方法ではないかもしれません。当たり前の事を着実に続けることが大事だと改めて実感しました。

減量に成功したので、次は筋肉量を増やすためのトレーニングを続けています。こちらもゆくゆく実践した結果をまとめたいと思います。


山口市にお住まいの皆さん、ぜひお気軽に「どうもんフィットネス」に見学や体験にお越しください。運動初心者の方でも安心して参加できるプログラムをご用意しています。運動と食事の両面から皆さまの健康的な習慣作りのサポートをします。お気軽に立ち寄ってください。

山口市以外の方も本記事が健康的なダイエットのお役に立てれば幸いです。